モラハラに『お互い様』はない話

「私の父はDV加害者だけど
 母はモラハラ加害者でした。
 夫婦はお互いさまだと思います」

というツイートを見ました。

多様な意見があるのは当然だし、議論するのは好きじゃないので、その人と特に話はしなかったのですが

  • 「お互いモラハラ」はあるのか
  • 「被害者の落ち度」はあるのか

という点だけは気になったので、自分の考えを書いてみることにしました。

 

目次

「お互いモラハラ」はあるのか?

結論から言うと、私の解釈は

  • モラハラは『支配関係』である
  • だから「お互い様」はない

です

支配関係のもと、お互いに攻撃している状態は想定できます。
例えば「反乱」とか「一揆」ですよね。
でも、反乱している民衆は「支配者と対等」でしょうか?

ちょっと例え話をしたいと思います

==「モラ王国の反乱」==

昔々あるところに、うだつの上がらないモラ王様の支配する、モラ王国がありました。

まあなんというかパッとしない政策のおかげで、外貨獲得もいまいち、支払いも滞る有様だったので、王様は民衆に重税を課すことにしました。

まともに払ったら、民衆は餓死してしまいます。

たまりかねた民衆は反乱を起こし、家事ボイコット・気のない返事・変顔などで、臆病な王様を恐怖に陥れていきます。

ついに王様は「税率をもとに戻すので、その顔は許してくれ」と言い出し、反乱は終結しました。
〜終〜

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この話を読んで

「確かに王様は、重税を課して民衆の生活を圧迫したかもしれないが
民衆だって反乱したのだから、お互い様だ」

って言われたら、あなたはどう感じるでしょうか?
私は正直言って「アホか🤪」と思います。

 

どうして「どっちが被害者か分からない」のか?

実際のモラハラと、さっきの「王様と民衆」の話には、違う点があります。
当然ですが、モラハラ加害者は王様ではありません。

つまり、肩書きから、加害者・被害者を判断できないことになります。「実態を見る」必要があるわけです。
それの何が問題になるか、順番に見ていきましょう。

モラハラの「攻撃」は分かりにくい

まず大事なことは、モラハラは『陰湿ないじめ』です。
人前で殴ったり、怒鳴ったり、暴言を吐くことは稀だし、
被害者と二人きりになったとしても、「不機嫌な態度で困らせる」「無視する」「とぼける」など、非常に分かりにくい嫌がらせをします。

具体的には↓

②被害者だって反撃する

次に大事なことは「被害者といっても、常にやられっぱなしではない」ということです。言い返すこともあれば、怒ることもあって当然です。

しかし、そこだけ切り取って見たらどうでしょう?

怒っているほうが加害者、怒られているほうが被害者に見えてしまいます。

二人をずっと見ているわけにはいかないし、それぞれが「私が被害者だ」と言ったら、判断が難しいですよね?

③それは「反撃」か?「攻撃」か?

被害者が被害者として認められるためには、「これは反撃なんだ」「先に攻撃されたんだ」と理解される必要があります。
攻撃されていないのに反撃したら、それは攻撃だし、加害者になってしまいますから。

しかし、モラハラというのは「陰湿な嫌がらせ」なので、証明は簡単なことではありません。

というか、被害者なのに「証明して認めてもらう」必要があるって、もう無茶苦茶なんですけどね😂

「被害者の落ち度」はあるのか?

「モラ王国」の話を思い出してください。

王様からしたら、民衆は落ち度だらけだと思います。

民衆は「あのまま言いなりになっていたら餓死していた。私たちは減税を勝ち取った」と思っています。

傍目には「その駆け引きが政治というものだ」と映るかもしれません。

つまり、「被害者に落ち度がある」というのは、加害者側だけの言い分ですよね?

 

まとめ

まとめると

  • モラハラは『支配関係』である
  • やり返しても『お互い様』にはならない
  • 「被害者にも落ち度がある」は、加害者目線の言葉

 

以上です。
読んでくださってありがとうございました😊